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Paris 「ギメ美術館」
Parisのシノワなインテリアショップ
SPAでリラックス
光の饗宴
箱根 「ラリック美術館」

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     旅のコラム(10)  ・・・Paris ギメ美術館・・・ 


パリには大小含め、数多くの美術館が点在していますが、ルーブル、オルセークラスの美術館を初め、こじんまりと個性的なものまで多様なので、旅行の合間に色々な楽しみ方ができます。
フランス在住の方からシノワズリー的観点から大変魅力的な美術館である「ギメ美術館」をお薦めいただいたので、訪れてみました。 場所もパリほぼ中心部で便利なエリアにあります。

アジア全体の歴史的なコレクションを眺めると、そこにはやはり仏教という共通項が色濃く横たわっていることを再認識させられます。 古代インドでの仏教、ジャイナ教、バラモン教の流れを汲む考古学的価値に溢れた石像や、東南アジアではクメール文明のコレクション、タイ、ビルマ、ベトナム、チベットなどからの建造物断片、美しい曼荼羅の絵画、ブロンズ、装身具その他、実に幅広い展示で見ごたえがあります。
日本のものも、縄文土器、奈良時代の仏像、江戸時代の屏風や浮世絵、書など時代の流れを捉えやすい展示となっていると思います。

でも、やはり注目したいのはシノワズリーな切り口から、明・清代以降の中国に関するコーナーです。 この時代は、仏教色よりも皇帝を初めとする権力者達の芸術性や美の追求が感じられ、磁器、絵画、屏風、家具などの華麗さは当時の宮廷文化の豊かさを彷彿とさせていました。
実際に目で見た17世紀ごろの屏風や箪笥には、作りの見事さに加えそのあまりの大きさ(高さ)に当時の官邸及びそのクラスの邸宅の天井高に想像を巡らせられます。
そして、清の時代、官窯で西洋からの影響を受けた琺瑯(ホーロー)技術を用いて作られた磁器(粉彩)、清の皇帝からフランスへ贈られたという象牙の装飾品など、ただ長い時を経た価値だけの存在ではなく、当時の西欧と中国の関係を今に語りかける歴史の証人といってよいのではないでしょうか。

                  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

*Guimet - Musée National des ARTS ASIATIQUES (6 place d'Iena 75116 Paris)
1889年、フランス・リヨンの企業家エミール・ギメによって収集された膨大なアジアの美術品を展示するギメ美術館ができました。 現在、アジア芸術のフランス国立美術館として、彫刻、絵画、装飾品など約45,000点を所蔵し、インドから日本まで5千年に渡った広範なアジアの文明、文化を例証しています。 サイトではヴァーチャルなツアーも楽しめます。


   
(ギメ美術館のエントランス)        (菩薩頭 泥塑 6-7世紀初 新疆ウィグル)


  
(屏風 江戸時代 日本)               (百人一首画 江戸時代 日本)


    
(粉彩百花錦紋樽 大清乾隆年製)  (屏風12曲 清代 漆仕上)
*琺瑯技法による花瓶です。

    
(纏枝牡丹紋 提梁壺 清代中期)    (黄花梨 圏椅一対 17世紀初)
*西欧への輸出用だったとのことです。


 (漆箪笥一対  中国南部 17世紀)


<2006/4>




    旅のコラム(11)  ・・・Parisのシノワなインテリアショップ・・・


シノワズリーとして、オリエンタルなスタイルの魅力をいち早く取り入れてきたフランスですが、その名残りであるのか、今も広く世界からインスパイアードされ続ける感性の故か、街中の人々の生活に直結したインテリア関連のお店にも、アジアンやシノワなテイストを見つけることができます。

オーソドックスな中国アンティークを中心としたショップから、それをインテリアとしてうまく西洋スタイルに取り入れる目的のインテリアショップ、そして最近世界の各大都市に展開を広げる「上海タン」、とても洗練されたヨーロピアンスタイルに少しシノワなスパイスを取り入れていた「FLAMANT」、斬新ながらシノワな意匠をモチーフにしたものも扱う「MODENATURE」など、素敵なお店が数多くあるのもパリならではかもしれません。

総じて印象的なのは、洗練された繊細な色彩感だと思います。 微妙な色合わせ、トーン、量感は絶妙なオシャレ感を演出していて、うならされます。 そして、壁紙や廻り縁などの内装材料系はもちろんのこと、カーテン、ランプシェードにいたるまで、その色、素材、デザインなどヴァリエーションの豊富さには、フランスにおける妥協を許さぬ厳しい美への執着心が垣間見えるようです。 同時に、やはりそのヨーロピアンスタイルに成熟の”歴史”があることを痛感させられます。

色彩感に関連して一言。 フランスの知人のお話ではイギリス人のご主人の視覚と日本人の奥様の視覚には光の感じ方に違いがあるとのことです。 日本人の黒い瞳では薄暗くても、明るい色の瞳を持つご主人には十分明るく感じられるそうなのです。 そういえば、よく西洋の方々がサングラスを使われているような…。 気候の違いに加え、こういう視覚の違いも色に対する認識に影響を与えるような気がします。 ちなみに、平均体温、皮膚の体感温度にも違いがあるようだということも、興味深い話です。


    
(Compagnie Française de L'orient et de la Chine:
パリ市内に数店あるシノワアンティークのお店)


  
(上海タン パリ店)                  (上海タン かなりデフォルメな家具も!)


  
(ベルギーが本店のフラマンは、シックで     (Flamant:お部屋ごとのコーディネートで演出)
とてもオシャレ。)


   
(Flamant:落ち着いたトーンが上品です。)    (Pierre Frey:シノワ感漂うモアレのクッション) 


<2006/4>




    旅のコラム(12)  ・・・SPAでリラックス・・・


旅行中は、気付くと一日で大変な距離を歩いているものですね。 旅の疲れを癒すのにも、また非日常の時間を一層楽しむのにも、滞在中にはスパやエステを利用するのはお薦めです。

つい先日香港ペニンシュラ・ホテルに新しくオープンしたスパ”ESPA”を体験してみました。 ”癒し”をテーマにしている空間を探索してみるという意味でも、楽しい経験です。 以前あったクラランスに替わり、今回オープンしたイギリスの有名なSPA運営の「ESPA」は、エステの概念からは完全にグレードアップし、よりトータルな完成度が追及されていました。 レセプションから始まる静かなオリエンタルの雰囲気の中、窓から香港の街並みを臨むゆったりとシックな個室で、各トリートメント(今回受けたのはボディーとフェイシャルでした。)もきめ細かく充実した内容でした。

完成度の高い空間演出は、抑えた照明、心地よい香り、洗練されたインテリア、セラピストの技術とホスピタリティーなど計算されつくされた緻密な効果が随所に感じられます。 たとえばトリートメントに使われるオイル類もこのスパのためだけに開発された独自のもので、適したものの中から好みの香りをその都度選ばせてくれます。 部屋に入ったときに目に飛び込むよう計算されカーテンを開かれていた見事な窓からの景色、贅沢な室内スペース、そして限られた時間の中での細やかな小さな心配り一つ一つこそがとても大きなリラックス効果を生み出すことに気付かされます。

昨年訪れたパリの代表的老舗エステでは、ベテランの技術者であってもタバコの香りがしたり、合間で室外からずっとスタッフのオシャベリが聞こえてきたりと少し悲しい思いをいたしました。プライドあるポジションであればこそ、ゲストの期待に答えてもらいたいものだと思います。 

ホテル滞在客は部屋からバスローブのままスパへ行けるので、くつろぎの目的は終始途切れることなく、ESPAのディテールにまでこだわった”癒し”の演出とあいまって至福のひと時を過ごさせてくれます。  活気溢れる喧騒の街中とは完全に隔絶した異空間を堪能できました。
トリートメント自体の効果だけでなく、そういった隅々まで行き渡った演出や配慮、スタッフのホスピタリティがメンタルにも和ませ癒してくれる、そんな素敵な時間に浸りきれるのも旅ならではの過ごし方かもしれません。

 


レセプション・ロビーは静かな抑えた照明の
演出です。
インテリアはアジアンに少しシノワテイストを
加えた感じで、ファブリックは当店でも取り扱っております”ジャクソン・ロー”で揃えられています。








スパと同時に併設のプールやジャグジーも楽しめます。
また、プールサイドでヴィクトリアハーバーと香港島サイドの素晴らしい眺めを楽しみながらの朝食も格別です。




★”ESPA”のご案内パンフ(pdfファイル)ダウンロードはこちらから。


<2006/8>




    旅のコラム(13)  ・・・光の饗宴・・・


現在、香港のヴィクトリア・ハーバーでは夜8:00から約10〜15分間に渡って素晴らしい光のページェントが楽しめます。 その名もSymphony of Lights」。 昔から香港の夜景は有名ですが、イルミネーションに加えレーザーの光を用いた華やかなライトアップが、ハーバー周辺の数々のビルによって演出される夜空の美しい光の饗宴は、世界的な夜景を誇る観光都市香港からお客様への一大エンターテイメントと言えるでしょう。 

水上でスターフェリーに揺られながら楽しんだり、岸沿いで歩を止めて楽しんだりと色々に楽しめますが、眺望の良いレストランでおいしい中華を頂きながらという贅沢もまた格別です。
「グルメなトピック」でもご紹介しておりますが、九龍半島側チムシャツイにできた新しいビル「One Peking」の28階にある「胡同(Hutong)」というレストランから「Symphony of Lights」を楽しんできました。 このお店は”Aqua”というおしゃれなレストラン・グループの内の1つですが、北京の古い街並み”胡同”をイメージしアンティークな雰囲気たっぷりの内装を超モダンなビル内に再現したアーティスティックなお店で、お薦めです。 見事な夜景と創作的捻りを加えた中華料理、そして斬新なインテリア・デザインとを同時に堪能できる、贅沢なスポットだと思います。

この上の階には「aqua roma + aqua tokyo」というイタリアンと和食の両方、さらにバーとしても楽しめるお店がありますが、こちらのウルトラスタイリッシュな空間とかなりの高さの天井高の吹き抜け全面ガラスからの夜景の眺望は、息を呑むほどのものがあります。
上記2店ともに外国人のビジネス関係での接待などにも人気があるようです。

香港は、常に進化する都会的で印象的なシーンが随所に発見できる街です。

   
(”胡同”からの夜景)(”胡同”店内)


<2006/8>




    旅のコラム(14)  ・・・箱根・ラリック美術館・・・


秋の爽やかな日に、箱根の豊かな緑の中にたたずむ美術館へ出かけてみました。
仙石原にある「ラリック美術館」は、ガラス工芸で有名なルネ・ラリックのジュエリーからガラス作品、室内装飾まで生涯にわたる業績を展示しています。

ラリックと言えば香水瓶や花器、グラスなど美しいガラス製品で今なお高い人気がありますが、その歴史的作品のジュエリーやガラス工芸作品にはアールヌーボーとアールデコの時代を繋ぐ芸術のエッセンスを見て取ることができます。 

「アール・ヌーボー」は19世紀末に興った芸術様式で、植物を思わせる有機的な曲線を特徴とし、ラリックも宝飾作家時代にそのモチーフで表現することが多くありました。 シノワズリーブームが落ち着いたこのころ、ヨーロッパやアメリカを中心に日本の芸術や文化に傾倒する「ジャポニスム」(日本趣味)と呼ばれる動きが一世を風靡し、アール・ヌーボーの作家・画家たちはこの様式に心酔していきました。 この動きは芸術だけにとどまらず、当時の人々の生活様式に影響を与えるほどでした。

幕末から明治時代にかけて、海を越えて紹介された日本の美術工芸品は、その日本独自のデザイン性がラリックをはじめ数多くの芸術家に影響を与え、彼の作品にもそれが多く表れています。

その後に続く「アール・デコ」は対照的に直線的、抽象的な表現を好む、短期間続いた様式です。

日本の流水、雲、霞といった不定形モチーフ、植物文様が器を包み込むような表現の漆器・琳派の作品などからの影響もラリックの作品に見られ、また彼の写実的で大胆な構図、また西欧美術では扱われなかった小さな虫、鳥、草花といったモチーフが主役として使われていることなどにも、日本の伝統的な意匠がいかに鮮烈な影響を彼に与えたかを示しています。 

また、左右対称が常識だった西洋の美の様式を根底からくつがえしたジャポニスムの影響も彼の作品に及び、その微妙なバランスで自然を表現する究極の美の世界は、工芸品・装身具なども芸術の粋にまで高め、それがラリックの洗練とモダンの秘密となっているのでしょう。

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館内では、オープンテラスのオシャレなフレンチレストランやショップに加え、ラリックが室内装飾を手がけたガラスのレリーフが華麗な実物のオリエント急行のサロンカーでお茶をいただくこともできます。 全体に落ち着いた洗練された雰囲気の施設でした。

ルネ・ラリックRené Lalique(1860-1945)…フランスを代表する装飾美術工芸家。 宝飾のちガラス工芸家へ転身。 晩年、オリエント急行や豪華客船ノルマンディー号などの建築装飾でも活躍。 


   


   


<2006/10>


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